傷を味と思えるようになった、 経年変化を教えてくれた家。

古くからあるベンチの傷でお酒を飲める。
今はその感覚がわかるようになってきた。

• 孝佳 ここが建って半年になったな。子どもは狭い空間で育てたくなくて、いずれは家を持ちたかった。
• 唯 子どもができたタイミングで家のことを考え始めたよね。
• 孝佳 カタログはたしか10社ぐらいから取り寄せて。でも書いてあることはだいたい一緒。「耐震性」とか「エコ」はもちろん重要だと思うけど、そればかりが目立つと、自分たちが住む家として想像できなくて。
• 唯 ひとつだけ、雑貨屋もやってる工務店があったんよね。
• 孝佳 そう。展示場を見に行ったのは「HouZA」だけ。見学して即決したもんなぁ。
• 唯 住んでるイメージが想像できたし、きっと住んだら楽しいだろうなって。
• 孝佳 見てるだけで楽しかったよね。規格住宅だからある程度の枠組みは決まっていて。でも、ある範囲内では自由にできるのがいいなって。
• 唯 注文住宅への憧れはあったけど、自由に作れるのは逆に大変だろうなって。
• 孝佳 展示場で見たものをベースに考えていけるだろうし、やっぱり家を作るって、わからないことが多いから。

• 唯 スキップフロアもいいなと思った。
• 孝佳 家全体がひとつの大きな空間になるのもいいなって。1階から上がった時に2人で興奮したよね。
• 唯 天井も高いし。この抜けた空間があることで上と下が一帯になっていて広さを感じる。それが最初にぐっときて。
• 孝佳 子どもがもっと大きくなってきたら、走り回ったりして、いい遊び場になっていいんじゃない？
• 唯 ハンモックもあるしね。展示場で見た時、うちにもつけたいねって。
• 孝佳 せっかく柱もあるからね。モデルルームを参考にしてシアタールームも作って。スクリーンにプロジェクターで映画を写したり、これからは音響を入れて充実させていきたい。

「耐震性」や「エコ」以上に、自分たちらしい家に妥協しなかった孝佳さんと唯さん。モスグリーンの外壁、ハンモック、カラフルなキッチンタイル、そしてシアタールームと、家全体に“らしさ”を感じることのできるマイホームが完成した。まだ小さい長男が成長したら、元気に走り回ってほしい。いつかは家族3人にとって、安らげて楽しめる遊び場に。

• 唯 家作りに関しては、ほとんどあなたにおまかせやったね。
• 孝佳 やっぱり家は一世一代の買い物やから、こだわれるところは妥協したくなくて。
• 唯 家を建てる時、雑誌や本に付箋をいっぱい付けて調べたりしとったね。
• 孝佳 やっぱり木の温もりがいいなって。無垢材は傷がいろいろつくから、はじめはいちいち気にしてたけど、いまはもう気にならなくなった。テレビで誰かが「古くからあるベンチの傷でお酒を飲める」って言ってたけど、その感じもわかるようになってきて（笑）。
• 唯 時間が経てば、全部がいい味になってるよ、きっと。
• 孝佳 そうだね、経年変化が楽しみで。

• 孝佳 自分たちの家のために、自分で何かを作ったりできるのもいいね。空間全体は落ち着いたブラウンで統一してるから、家具や雑貨も暗めの色合いのほうがヴィンテージ調でいいなって。家具も後から塗ったりしてね。
• 唯 ペンキを買ってきて、好きな色に塗ってね。でも、重たい雰囲気にならないように、キッチンにはアクセントクロスを使ったり、カウンターにはタイルを取り入れたりして。
• 孝佳 住み始めた頃はいろんなお店を見て回ったよな。古いものも好きだから、リサイクルショップに行って棚を買ったり。化粧板を外して古材を入れて組み直したりもしたなぁ。
• 唯 カーテンも自分で作るしね。
  
• 孝佳 洋服のリペアをする自分の仕事と同じ感覚だね（笑）。
• 唯 まだお庭が手つかずだから、いつか花壇を作りたいな。そこで野菜も育ててみたい。